キリスト教における火葬と土葬
- 2024/12/06 16:48
- カテゴリー:その他
◆ ヨーロッパ大陸のキリスト教宗派
ヨーロッパ大陸のキリスト教は、大きく見て2回の分裂がありました。
1)オーソドックス(正教)と(ローマ)カトリック(1054)
(古代ローマ帝国の東西分離は365年)
2)16世紀前半のカトリックに対する新教(プロテスタント)の発生
ヨーロッパ大陸のキリスト教の様々な宗派については、歴史の話とともに過去に公開したページもありますからよろしければ参照ください、
◆ ヨーロッパ大陸キリスト教の火葬と土葬
キリストが殺されてから復活したことを信じるキリスト教では、遺体が火葬によって失われると、復活ができないと考えたようです。
しかし、飲料水への影響や墓地の面積の問題もあり、カトリックでは教会法で「火葬を禁止はしない」としてます。これは、1962-1965の第2バチカン公会議で「それぞれの地域の慣習にあわせて柔軟に解釈」とされたのが火葬の始まりです。日本司教団もそれを受け火葬許可としました。つまり1964年の東京五輪頃まではカトリックでは火葬が禁止されていたわけです。宗教哲学はともかく、これが宗教団体の実態です。
◆ 正教と新教、旧教における火葬
正教は今も火葬禁止です。
新教はカトリックよりも約半世紀早く1898年から火葬が許可されてます。
◆ イスラム教は現在も火葬禁止
キリスト教に比べて新しい宗教であるイスラム教は戒律が厳しく現在も火葬は禁止、つまり土葬です。
◆ 日本での火葬と土葬
宗教の自由を謳う日本では、土葬も可能ですが、衛生上の問題もあることから、自治体の許可(埋葬許可証)が必要です。火葬には医師の死亡診断書が必要ですから、殺人隠蔽の有無確認もされることになります。